セン カイテイ個展 Kaiting Chan Solo Exhibition
2023年11月18日(土)〜 11月28日(火)
定休日:日曜日・月曜日 作家在廊日:18日、21日、24日、28日 23日および25日は14時以降 桃青京都ギャラリーでは、台湾出身で京都精華大学大学院で陶芸を専攻しているセン カイテイさんの個展を開催いたします。
セン カイテイさんは、文字がなかった古の時代に思いを馳せながら、記憶を記録するという視点で円という普遍的な形状に糸を巻きつけて文様にした「記録紋」を施すことによって、記録媒体としての作品を制作しています。 この「記録紋」が焼成中に窯の中で動きながら変化することによって、糸の巻跡が剥がれた部分にも表層の表情とは異なる記録があることが表現され、見る者の思考を促す作品となっています。 作家独自の表現によって記憶媒体としてのイメージを生み出している作品群をぜひご高覧ください。 We are pleased to present a solo exhibition by Kaiting Chan, a graduate student at Kyoto Seika University majoring in ceramics. Thinking back to the ancient times when there was no writing, she creates works as a recording medium by applying a "record pattern," which is a pattern of thread wrapped around the universal shape of a circle, from the viewpoint of recording memories. The "record pattern" moves and changes in the kiln during the firing process, and the areas where the threads have peeled off the wrapping express that there is a record different from the surface expression, creating a work that encourages the viewer's thought. 制作コンセプト
古来から、糸やひもの結びによって情報を伝える方法があります。私はひたすら泥に糸を巻き付けて記憶を記録して文様にします。 陶芸制作は乾燥や焼成など、段階によって⾃然の変数があります。 胎(土)に⽷を巻き付ける⾏為が、⼀念の“記憶”を“記録”するという考えのもとで、⼟を⾼温で焼結させます。無機物となり、記録媒体として半永久できに形をとどめる物質となりました。 「記録紋」は焼成によって“窯の中で動く⽂様” と捉えます。 「記録紋」が流れ動くことは、「記録・記憶」の視点から見れば「更新」あるいは「浄化」の過程と捉えることができるように思います。 始まりも、終わりもない、永遠、無限、普遍を表す円環に、窯の中でダイナミックに変化する「記録紋」を施すことは、私が自然のバランスを理解するための素材との共同作業です。 |
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展示風景 / Installation View